大般若経転読会

春の若葉の優しい緑色が目に写る季節となりました。本日4月15日は、春の祈祷会「大般若経転読会」を勤修しました。

この大般若経転読会とは、全600巻ある「大般若経」というお経を転読するものです。大変膨大な量のお経であるため、全てをお唱えするのではなく、転読といって一部を読み経本を左右にパラパラと流れるように巡らせます。この経本を巡らす時の風の勢いによって、災魔を払うといわれています。


この「大般若経」は西遊記で有名な三蔵法師が翻訳したもので、日本でも古くは飛鳥時代の末から大般若経転読会が修されていました。
岩殿観音正法寺では、一巻を転読するごとに「災いを除き所願を成就する句」を加えて読み、山内や地区の方々の安全を祈願しています。

緊急事態宣言が解除されたのもつかの間、また流行の兆しがみえているようでもあります。この大般若経転読会による祈りが届き、コロナという災いを除くことができればと一心に法会を勤修いたしました。

境内には柔らかな新芽とともに藤が咲き誇っています。お参りにお越しの際には山の木々にも目を移してはいかがでしょうか。